バーレーンからの国際バスでサウジアラビアへ/2023_中東の旅-5

バーレーンのマナーマからサウジアラビアのダンマンへ移動します。

観光ビザの解禁で個人旅行者でも入国ができるようになったサウジアラビアですが、以前のサウジアラビアにイスラム教徒以外の旅行者が入国することは非常に難しく、サウジアラビアに行ったことがあるというだけで、どうやって行ったのかという話で盛り上がるほどの国でした。
20年ほど前に一度だけサウジアラビアに入国することができる方法があると聞いたことがありました。
その方法は、サウジアラビアの南にあるイエメンでサウジアラビアのトランジットビザを取って、イエメンから長距離バスでヨルダンに向かい、その際にリヤドで1泊することで入国できたそうです。
実際に試したわけでは無いので真相はわかりませんが、それぐらいでしか入国する手立てが無い国だったのです。
今では内戦状態で入国することが難しいイエメンにも行けたのだから、チャレンジしても良かったのかな、と今となっては思っています。

2023年現在、サウジアラビアの観光ビザはオンラインビザ(e-visa)もしくはサウジアラビア到着時の空港や陸路国境などで取得することが可能なアライバルビザがあります。

費用はオンライン(e-visa)(医療保険(Medical Insurance Fees)込)だと535SAR(サウジアラビアリアル)(約21350円)、空港や陸路国境のアライバルビザは300SARと医療保険(Medical Insurance Fees)180SARの合計480SAR(約19200円)です。
発行日から1年間有効のマルチプルビザで1度の滞在で90日の滞在が可能です。

アライバルビザのほうが若干安いのですが、今回はバーレーンから陸路入国のため、入国時のトラブルを避けるために事前にオンラインビザ(e-visa)を取得しました。
オンラインビザ(e-visa)の取得は専用のホームページから申し込みます。
手続きはすべて英語で行わないといけませんが、難しいところは翻訳機能を使って手続きを完了することができるので、難易度は高くないかと思います。
支払いはクレジットカードを使う事もできます。

マナーマからダンマンへは、サウジアラビアのSAPTCOが運行する国際バスが12時発と22時発の1日2本運行されています。
22時発だとサウジアラビアに到着すると真夜中になってしまうので、旅行者は12時発の一択になるでしょう。
チケットはバス乗り場近くの事務所で購入可能ですが、オフィスは何時でも空いているわけでは無く、バスの発車時間に合わせて開いていて、マナーマに到着した日の夕方に事務所へ行くと閉まっていたので、夜のバスの時間に合わせて購入に行きました。
国際バス路線なので、購入時にパスポートが必要で、料金は95SAR(約3800円)、クレジット払いも可能です。

マナーマで過ごしたホテルをチェックアウトしてダンマン行きのバス乗り場へ、すでにバスは停車していて、乗り込むことが出来る状態になっていました。

車内は、2-2列のシートが並ぶ一般的な長距離バス仕様です。
座席は全席自由席なので、好きな座席に座ることができますが、今回は進行方向右側の真ん中あたりに座ることにしました。

12時になりバスが発車、サウジアラビアへ繋がる「キング・ファハド・コーズウェイ」を目指して、バスが進んでいきます。
３月に行われるF1バーレーングランプリのラッピングをされたビルを眺めつつ、15分ほどで「キング・ファハド・コーズウェイ」に入りました。
この「キング・ファハド・コーズウェイ」は、1986年に完成したサウジアラビアとバーレーンを結ぶ海上橋で総工費の12億ドルは全額サウジアラビアが出資したため、橋の名前に当時のサウジ国王だったファハド・ビン＝アブドゥルアズィーズの名前から「キング・ファハド・コーズウェイ」と名付けられたそうです。
サウジアラビアの経済力は当時からすごかったわけですね。

橋の中央部にあるバーレーンとサウジアラビアの国境に到着しました。
ここに両国の出入国事務所があるので、バーレーンの出国手続きとサウジアラビアの入国手続きを行います。

バーレーン側の事務所でバスを降りて、バーレーンの出国手続きを行います。
ここはすんなりと終了して、再びバスに乗って、サウジアラビア側の事務所へ向かいます。

サウジアラビアの事務所に到着、外国人だけが集まって事務所の中へ入っていきます。
最近まで巡礼以外の旅行者をほぼ受け入れておらず、しかも戒律も厳しいサウジアラビア、入国手続きは厳しいものになるかと思っていたのですが、パスポートとオンラインビザ(e-visa)を確認して、指紋の登録を行うと、あっさりと入国スタンプを押されて終了でした。
返ってきたパスポートのスタンプを見ると、適当に押されていて、半分ぐらいかけていました。(泣)
左側に半分ぐらい写っている自動車のマークが陸路（バス、自動車）入国を示すマークのようです。

サウジアラビアの入国手続きを終えたバスは再び「キング・ファハド・コーズウェイ」を走り、ダンマンへ向けて快調に走って行きます。

「キング・ファハド・コーズウェイ」を渡り終えて、サウジアラビアの陸地側に入って、約20分ほどで、ダンマンのバスセンターに到着しました。
バスを降りて予約してあるホテルへ向かうのですがよその国ならバスが着いたらやってくるタクシーの客引きは全くいませんし、それどころかタクシーがいない…。
ホテルまでは歩いて行けそうな距離なので、歩いていくことにしましたが、歩き始めても他に歩いている人の姿がありません。
車は通り過ぎていくので、全く人気が無いわけではないのですが、石油の国サウジアラビアだけあって、基本移動は車なんでしょうかね？

バスターミナルから歩いてほどで30分ホテルに到着しました。
今日はこのホテルに1泊します。

部屋に荷物を置いて、明日のリヤド行きのの列車の切符を買いに行こうと思っているのですが、鉄道駅までどうやっていくことにしましょうか。