ジャイプール観光|シティパレスとハワー・マハル(風の宮殿)/2024南アジアの旅-9

※この旅行記は、2024年4月から5月にかけて訪れた際の記録です。

インド・ラージャスターン州の州都ジャイプールには、3つの世界遺産があります。

天体観測施設「ジャンタル・マンタル」、ピンクシティの歴史的な街並みを含む「ジャイプール市街」、そして山頂にそびえる壮大な「アンベール城(ラージャスターンの丘陵城塞群)」です。

ハワー・マハル_1

今回は「ジャンタル・マンタル」を見学した後、ジャイプールを代表する観光スポットの一つ、「シティパレス」と「ハワー・マハル(風の宮殿)」へ向かいます。

シティパレス_外観

入口で外国人用の一般チケットを購入し、宮殿内へと足を踏み入れます。
「ピンクシティ」の名にふさわしい、テラコッタピンクの美しい建造物が目の前に広がりました。
青空に映えるピンクの壁と、繊細な白い装飾のコントラストがとても綺麗です。

シティパレスを軽く見学した後は、ジャイプールを象徴するもう一つの名所、「ハワー・マハル(風の宮殿)」へ向かいます。

パワーマハル_ステンドグラスの窓

外から見ると、無数の繊細な格子窓が並ぶピンク色の美しいファサードが印象的ですが、内部に入ると、また違った魅力を楽しむことができます。
まず目に入ったのが、窓にはめ込まれた色鮮やかなステンドグラスです。
ちょうど太陽の光が差し込む時間帯だったため、赤や黄、青、緑のカラフルな光が、まるでモザイクアートのように床へ映し出されていました。
薄暗い室内を華やかに照らすその光景は、とても見応えがあります。

パワーマハル_宮殿の小窓

さらに進むと、テラコッタピンクの壁に取り付けられた、グリーンの小さな木製扉が目に留まりました。
かつて宮廷の女性たちは、外の世界に出ることを許されなかったため、こうした窓や小窓から、自らの姿を外から見られることなく、街の様子や祭りの賑わいを眺めて楽しんでいたのだそうです。
少し開いた扉の向こうには、現在のジャイプールの賑やかな通りや、行き交うリキシャの姿がちらりと見えました。
「風の宮殿」という名の通り、900以上もある窓からは心地よい風が吹き抜けます。
当時の女性たちも、ここから同じようにジャイプールの街並みを眺めていたのかもしれません。

パワーマハル_中庭の噴水

ステンドグラスが彩る回廊を抜けると、開けた中庭に出ました。
中央には噴水があり、時折吹き抜ける風に合わせて水しぶきが上がります。
静かな回廊と涼やかな水の音が心地よく、穏やかな時間が流れていました。

パワーマハル_宮殿全景

ここから内側を振り返ると、道路側から見上げる平らな壁のような印象とは異なり、複雑なテラスや塔、ドーム状の屋根が幾重にも重なり合う、奥行きのある立派な宮殿であることが分かります。
淡いイエローとピンクベージュの漆喰壁が青空に映えて、とても美しかったです。

パワーマハル_宮殿の塔

この中庭をぐるりと囲む回廊を通り、さらに上へと進むと、青空に向かってまっすぐそびえ立つ高い塔のような建造物が見えてきました。
テラコッタピンクの壁面に白い格子窓が規則正しく並ぶ、独特のデザインです。
ここからさらに細い通路の階段を上へと登り、ハワー・マハルの最上階(5階)までやってきました。

パワーマハル_尖塔

最上階のバルコニーに出ると、マハーラージャの王冠をモチーフにしたとされるドーム状の屋根(チャトリ)がいくつも連なり、その先端には太陽の光を浴びて輝く黄金の尖塔が並んでいました。
少し古びた漆喰壁と、細やかな格子の向こうに見える真っ青な空のコントラストが、歴史の深さを感じさせてくれます。

パワーマハル_街並みと山

バルコニーから裏手を見下ろすと、そこにはハワー・マハルからの大パノラマが広がっていました。真下には、先ほど歩いてきた幾何学的なアーチが美しい中庭。
周辺に目を移すと、先ほど見学した世界遺産「ジャンタル・マンタル」の巨大な日時計や天体観測器などが見えました。
その先には、遮るもののない青空の下、荒涼とした茶色い山々の稜線が続いています。
そして山頂には、まるで街を守る長城のようにどこまでもそびえ立つ「ナハルガー・フォート(要塞)」の姿を見ることができました。

パワーマハル_博物館

最上階からの絶景を楽しんだ後は、館内にある博物館にも立ち寄りました。
ここには、ハワー・マハルの全体像を緻密に再現した立体模型が展示されています。
正面からは「薄い壁」のように見える宮殿が、実は裏側に深い奥行きを持っていることがよく分かります。

パワーマハル_博物館_マハラジャ

気品ある部屋には、リアルな肖像画や豪華な宮廷衣装をまとった等身大マネキンが並んでいます。
美しい刺繍や装飾からは、当時の権力と豊かな文化がよく伝わってきました。

パワーマハル_博物館_ガネーシャ

14〜15世紀に作られたという4本腕の「ガネーシャ坐像」も展示されています。
時を重ねて角が丸くなった黒い石の質感や、ぽってりとしたフォルムには素朴な愛嬌があり、長い歴史の深さを感じさせてくれます。

これでシティパレスとハワー・マハル(風の宮殿)の見学は終了です。
かつて宮廷の女性たちも、この心地よい風に吹かれながら、同じように要塞や天体観測所の姿を眺めていたのかもしれません。
ジャイプールの壮大な歴史、美しい建築、そして王たちの華やかな文化が凝縮されたハワー・マハル。
外から眺めるだけでも十分に楽しめますが、内部に入ってみると、ステンドグラスや最上階からの絶景など、さらに多面的な魅力を体感できる素晴らしいスポットでした。

パワーマハル_夜景

夜にもう一度訪れて、ライトアップされた姿も見ました。
昼間のテラコッタピンクの壁とはまた違い、夜の街に浮かび上がるハワー・マハルは幻想的な雰囲気です。
昼間とはまったく違う表情を見せるハワー・マハルの姿も、また印象的でした。

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